指しゃぶりとは

指しゃぶりというのは新生児や幼児期によく見られる現象ではありますが、原因、対策方法には様々な意見があり定説はないようです。
このページでは指しゃぶりについての専門家の意見をいくつか紹介します。

知恵蔵2008」より
指しゃぶりは、生後4〜5カ月以降に始まる場合が多い。
この時期以降の乳児に見られる指しゃぶりは随意的運動であり、探索行動を表す発達の一現象と考えられている。
1歳半を過ぎるころからの指しゃぶりは、手持ちぶさたや不安などによる落ち着かない感情を和らげるための行動でもあり、無理にやめさせようとすると、逆に多くなることがある。
弊害は、指にできる吸いだこと歯列への影響だが、一般的には興味が外に向くようになると自然にしなくなる。厳しく禁止してやめさせられるものでもなく、子供の心理的不安を和らげる配慮が必要。歯科の立場からは指しゃぶりやおしゃぶりによる上顎(じょうがく)前突(出っ歯)や開咬(かいこう=上の歯と下の歯がかみ合わない)への影響が指摘される。
2歳を過ぎてもやめない場合にはこれらの異常が比較的高頻度に見られ、3歳となるとさらに頻度が高まる。
小児科医と小児歯科医との見解の相違が親を混乱させてきたが、小児科と小児歯科の保健検討委員会により、両者間の統一見解が形成された。
それによると、乳児期(生後12カ月ごろまで)の指しゃぶりは乳児の発達過程における生理的な行為なので、そのまま経過をみればよい。
幼児期前半(1〜2歳まで)では、遊びが広がるので、昼間の指しゃぶりは減少する。退屈なときや眠いときに見られるに過ぎない。したがって、この時期はあまり神経質にならずに子供の生活全体を温かく見守ればよい。
幼児期後半(3歳〜就学前まで)になると、すでに習慣化した指しゃぶりでも、保育園、幼稚園で子供同士の遊びなど社会性が発達するにつれて自然に減少することが多い。
しかし、なお頻繁な指しゃぶりが続く場合は小児科医、小児歯科医及び臨床心理士による積極的な対応が必要になる。
小学校入学後には指しゃぶりはほとんど消失する。
この時期になっても固執している子供、あるいはやめたくてもやめられない子供の場合は、小児科医、小児歯科医及び臨床心理士の連携による積極的対応を行う。
( 中村敬大正大学人間学部人間福祉学科教授 )

現代臨床精神医学」 大熊 輝雄著より
指しゃぶり・・・神経症的症状の摂食に関係した障害に分類される
正常児では1歳ころ始まり、次第に減少して5ー6歳ころにはなくなる一種の習癖。児童が疲れたとき、気分が不安定になったときなどに現れるが、その回数が極度に多かったり、学齢期になっても続く場合には病的であり、フロイトのいう口唇期的依存傾向や不安の存在をあらわすものと考えられる。

現代小児歯科学」 黒須 一夫 著より
指しゃぶりの原因
感情的に未熟で、内向的、神経質で、一般に感情の発現の少ない小児にみられ、また、親の愛情不足、放任、干渉過多、祖母の溺愛などの家庭環境下の小児に見られる。
指しゃぶりによる歯科的障害

  • 開口
  • 下顎遠心位
  • 上顎前歯唇側傾斜
  • 上顎歯列弓の狭窄
  • 下顎前歯舌側傾斜
  • 顎骨や筋肉組織の発育障害
  • 口内炎

岩波書店「育児の百科」 松田 道雄 著より

  • 3カ月の赤ちゃん
    ほとんど全部は親指か、こぶしを口に入れて吸っている
  • 1歳半から2歳
    ひとりで寝るよう強制した結果、指吸いになったというのが多いいったんくせになった指吸いに、あまり神経質になることはない。そばについててやれば、早くねるから、指吸いの時間もみじかくなる。
  • 2歳から3歳
    指吸いも3歳になるころに、卒業できるのがおおい。それはそばに母親がいてくれるというだけで、十分に依存の感じを満足させるように成長するからだ。
  • 3歳から4歳
    指しゃぶりは子供の失業状態のときにおこる。

禁煙がおとなにむずかしいように、指しゃぶりをやめることはこどもにはむずかしい。
体罰をくわえたりするのは、いちばんわるい。
母親が指しゃぶりについてとやかくいうことが、なおるものもなおりにくくする。

「母の友」子供の健康相談室(1997年4月5月号) 山田 真(小児科開業医) 著より
読者からの相談として
「保健所ではゆびしゃぶり=愛情不足という認識でアドバイスされたこと。また男の子の場合、母親の胸にいつまでもこだわる子はいつか性犯罪に走るとと助産婦から言われたこと」に対し山田氏は真っ向から反論をしています。
世界的に有名な小児科医イリングワースが書いた「ノーマルチャイルド」(山田氏はこの本をバイブルとしています)の引用として
「子宮のの中でしゃぶった結果として、新生児の手首や指に水泡がしばしば認められる」との記述から、指しゃぶりは生理的な現象であって、愛情不足のためではないと山田氏は考察しています。
「指しゃぶりの危険は、指しゃぶりにあるのではなくて、それをやめさせようとして両親がなにかをすることにある。」と自然治癒を推奨しています。

口から見た子育て」(大月書店) 岩倉 政城(東北大学歯学部助教授) 著より
岩倉氏はこの本の中で、指しゃぶりに心理的な背景が強いと思われたとき、次のような処方を用いると述べています。
1. 指しゃぶりについて、けっしてしからない。
2. 指しゃぶりをしている手を、決して抜き取らない。
3. 子供がやったよい行動は必ずほめる。
4. 1日5回以上子供をほめたかどうか、母親が自分自身を点検する。
氏は指しゃぶりを心理的側面より考察し、育児の観点から治療しようと試みています。

このように、指しゃぶりひとつとっても専門家の中でも意見がわかれるようですが、私なんかは「大人になって指しゃぶりしてる人は居ないんだから、そのうち治るだろう」と楽観的に考えていました。
しかし、長女の指しゃぶりは保育園の卒園を迎えてもエスカレートする一方。気づいたときには、口を閉じたときにも前歯に隙間ができるようになっており、心なしか、口が前に突き出しているように見えるほどになっていました・・・。

楽観的な男親の私でさえ、さすがに「これはヤバいかも・・・」と思うようになり、ネットでいろいろと調べたところ、益々不安になる始末。

次回、私が調べた指しゃぶりの原因について書きたいと思います。

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    • 石井 さん
    • 2011年 8月25日 10:42pm

    今は、良くなりましたか?

    うちは、次男が小1ですが、寝る前と何気なくおとなしくしてる時間は、指をしゃぶっています。

    だめ なんですね・・・怒っては・・
    今更ですが、反省です・・。

    3兄弟の真ん中なので放任て言われれば放任していたかも・・。赤ちゃんのころは手もかからないホントにいい子だったので・・・。

    • 指しゃぶりに悩み続けた三児のパパ
    • 2011年 8月26日 8:16am

    石井様

    本人は意識してやってるわけではないので、
    怒ってもしょうがないんですよね(^_^;)

    ウチは三人兄弟のうち二人がやってましたが、
    小学校上がる前後で二人ともやめました。

    苦いマニキュアは効きましたね。
    最初はだいたい二日に一回くらい寝る前に塗ってましたが、
    二週間もしたらしゃぶらなくなったので、
    後はしゃぶってるのを見たときに塗ることにしてました。
    罰を与えるみたいで、あまり良くはない気もしましたが。。。

    個人的には、どうせいつか治るから放っておいていいと思いましたが、
    上の子は前歯の形が変わり始めてたので、
    こりゃマズイかもと思って対策をしたというかんじです。

    参考まで。

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